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トランプ対中関税の副産物?人民解放軍の軍備増強がスローダウン(ニューズウィーク日本版)

time 2019/08/10

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出典元:東シナ海で訓練する人民解放軍海軍の空母「遼寧」と艦載機(2018年4月20日) REUTERS

ドナルド・トランプ米大統領は、不公正な貿易慣行で米企業に損害をもたらしているという理由から、中国製品に追加関税を課してきた。そのやり方がどれほど効果的なのかはまだわからないが、複数の報道によれば、人民解放軍(PLA)の海軍が困りはじめているという。一連の追加関税による調達コストの上昇で、艦隊の増強が計画通りに進まなくなっているというのだ。

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香港紙サウスチャイナ・モーニングポストによれば、中国のある軍関係者(匿名)は次のように語った。「米中間の緊張が高まっていることから、中国政府の指導部は、新たな戦艦の建造に使うカネはなるべく倹約しなければならないと感じはじめている」

中国海軍はこの数年、猛スピードで増強してきた。中国政府が主張する南シナ海の領有権を守り、米海軍と張り合うために、空母2隻をはじめとする最新型の艦船を次々と建造している。

米シンクタンク戦略国際問題研究所によれば、2018年時点で中国海軍が保有する艦船は300隻と、米海軍の287隻よりも多い。もちろん、空母打撃群を有するなど実力ではまだ米海軍のほうがはるかに強いのだが。

<南シナ海と台湾で睨み合い>

中国海軍と米海軍は、中国がほぼ全域で領有権を主張している南シナ海でにらみ合いを続けてきた。米海軍は定期的に「航行の自由」作戦と称して同海域を巡回、中国を牽制してきた。台湾有事の際にアメリカが介入してくることも中国は警戒しなければならない。

前述の軍関係者はサウスチャイナ・モーニングポストに対し、ハイテク兵器や制御システムを搭載した空母や戦闘機の場合は約500億元(72億ドル)、055型駆逐艦なら60億元を超える建造費がかかるだろうと語った。055型駆逐艦は、地対空ミサイルまたは対艦ミサイル計112発分のミサイル垂直発射装置を備えており、位相段列レーダーをはじめとする最新型のセンサーを採用している。

米海軍の現在の主力空母は、ジェラルド・R・フォード(CVN78)級だ。この新型原子力空母は建造費が130億ドル超。これまでの主力空母だったニミッツ級の約3倍の電力を発生させることができる最新型の原子炉2基を搭載しており、兵器搭載能力も艦載機の射出スピードも大幅に向上することになる。

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